2010年07月19日

「環境リスク学 不安の海の羅針盤」

先日、ご紹介した「食のリスク学」を書かれた中西準子先生が、7月7日に全国消団連が開催した〜ほんとのこと知りたい学習シリーズ・学習会
「食のリスクを考える−氾濫する「安全・安心」をよみとくためには」で講演されました。
これは行かねば!と、参加してきました。お話の内容は、著書にあることが多かったですが、そのお話しぶりに先生が歩んでこられた道が決して平坦ではなかったことがとてもよく伺えました。
一言でいえば、なにも恐れず、自分が納得いく真実だけを追究してこられたということです。国、企業、大学、市民団体、どこに対しても言いたいことは言う。それゆえに東大の研究室で50歳をすぎるまで助手に甘んじなければならなかった。でも、先生が塗り替えていかれた国の方針や施策は数知れず、です。

この講演録は、生活環境研究所のこちらにアップされています。
とてもよくまとまっています。ただ、食のこと、環境のことに興味のある方、そして不安を強く感じている方は、ぜひ、先日、ご紹介した「食のリスク学」とあわせて先生の著書「環境リスク学 不安の海の羅針盤」も手にとっていただきたいです。

難しい科学の本ではなく、不安に思っていた環境ホルモンやダイオキシン、BSEなどのリスクとはどのようなものなのか、どれほどの大きさのものなのかが、とてもわかりやすく書かれています。「敵」を知ることで、解決できることがたくさんあること、いたずらに不安を感じる必要がないことを知ることができます。同時に一つのリスクを回避すれば、必ずほかのリスクが出てくる。あるいは何かベネフィットを得れば、必ずなにかリスクを負うことにもなるという至極当たり前のことを再確認することでもあります。

化学物質や食にかぎらず、これは何にでも当てはまること。「常識的なアプローチ」なのです。
でも、常識的なことはメディアに取り上げられることもなく、危険をあおる「オオカミ情報」がなんと多いことか、です。
リスクの大きさでいえば、喫煙がもっとも大きく、ディーゼル排ガス、ラドンの順となり、それに比して、よく俎上にあがる残留農薬のリスクはほんのわずかなものにしかすぎません。

環境や健康に対するリスクとは、科学的な評価をもとに考え、課題を抽出し、その結果をもとに国や学者、市民で基準をつくり、何を得て、なにを捨てていくのか取捨選択をしていくことが必要なのです。
いい加減な情報、わかりやすい不安だけをあおる情報が氾濫する今、中西先生や高橋久仁子氏のような方の視点を知ることがとても重要だと思います。ぜひ、手にとってみてくださいね。





ラベル:おすすめ本
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。